NURO光は、通信速度とコスパの高さが人気の光回線です。
ドコモ光は速度・月額料金は平均的ですが、全国で使える提供エリアの広さとドコモ携帯とのセット割が使える光回線です。
本記事ではNURO光とドコモ光を比較しながら、お互いの特徴やメリットとデメリットを紹介していきます。
新規申し込みや乗り換えを検討されている人は、ぜひ最後までお読みください。
NURO光とドコモ光の違い
NURO光とドコモ光の違いを簡潔に紹介します。
- 回線の種類が違う
- 提供エリアが違う
- 基本となる通信速度が違う
- 住居タイプで選べるコースが違う
- プロバイダを選べるか否か
- セット割に対応するキャリア会社が違う
厳密に言えば回線の根本的な部分は同じですが、NURO光とドコモ光の回線は別物扱いです。これについては、のちほど詳しく解説します。
そのほか両社の違いについては、それぞれに理由があるので順番に見ていきましょう。
NURO光とドコモ光の比較
NURO光とドコモ光を比較するうえで、両社の相違点を見ていきましょう。
- 提供エリア
- 通信速度
- 料金
- 工事期間
- 引越し時
- 乗り換え時
- セット割
- 特典
両社の違いを表した上記の内容を次以降で詳しく解説します。
(1)提供エリアの比較
NURO光とドコモ光の提供エリアを比較しましょう。
NURO光 | ドコモ光 |
---|---|
2Gプラン:1道1都2府17県の21か所 | 1Gプラン:ほぼ全国 |
10Gプラン:1道1都2府9県の13か所 | 10Gプラン:1都2府6県の9か所 |
先述したように両社は共にNTTの光回線を使用していますが、ダークファイバーとフレッツ光では提供エリアに違いがあります。
ドコモ光の提供エリアはフレッツ光と同じです。フレッツ光がほぼ全国で使えるのに対して、NURO光は使えるエリアが限られています。
ただし、ドコモ光の10ギガプランはフレッツ光クロスの提供エリアに準じているので、使える地域が限られます。
これはNURO光も同様で、10ギガプランは提供エリアがさらに狭くなるので検索ページなどで確認しましょう。
NURO光は現在も提供エリアが拡大されているので、今後さらに全国展開が期待できます。同様に、ドコモ光の10ギガプランもフレッツ光クロスの展開待ちです。
NURO光 | 2Gプラン提供エリア検索ページ 10Gプラン提供エリア検索ページ |
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ドコモ光 | 東日本エリア検索ページ 西日本エリア検索ページ 10ギガ提供エリア紹介ページ |
最大通信速度はどちらも10Gbpsですが、基本となる通信速度は2Gbpsと1Gbpsの違いがあります。
NURO光のネットワークはG-PONシステムという規格を採用しており、約2倍の通信速度を可能としています。
(3)料金の比較
①初期費用
まず初期費用を比較します。
初期費用 | NURO光 | ドコモ光 |
---|---|---|
事務手数料 | 3,300円 | 3,300円 |
工事費用 | 44,000円~66,000円 | 16,500円~19.800円 |
工事費用は両社ともキャンペーンによって無料になりますが、NURO光は分割工事費を毎月割引する実質無料という方式を取っています。
10ギガプランになるとNURO光は工事費用も跳ね上がりますが、ドコモ光は1ギガと同じ工事費用で導入可能です。
また、光コラボは転用や事業者変更によって工事費が安くなるケースがあるので、ドコモ光のほうが初期費用面では手軽と言えるでしょう。
④月額料金
次に月額料金を比較します。
NURO光は月額料金が住居タイプで分けられていないので、一般的な契約プランを引き合いにします。
住居 | NURO光 | ドコモ光 |
---|---|---|
戸建 | G2D:5,700円G2T:5,200円G2:6,100円 | タイプA:5,720円~7,370円タイプB:5,940円~7,590円タイプC:4,400円~5,500円 |
マンション | タイプA:4,400円~5,500円タイプB:4,620円~5,720円タイプC:4,400円~5,500円 |
NURO光 10ギガプラン | ドコモ光 10ギガプラン |
---|---|
5,700円~8,300円 | タイプA:6,930円~8,580円タイプB:7,150円~8,800円 |
一般的な月額料金は4,400円(税込)から使えるドコモ光が安く見えますが、NURO光はONU込みで5,200円(税込)〜から使えるというメリットがあります。
ドコモ光はプロバイダを50社以上から選ぶことができ、ドコモ光外のプロバイダと契約できる単独プランも選べます。
そのほかにも、戸建タイプ限定の二段階従量定額のドコモ光 ミニ(単独プラン)などのバリエーションがありますが、単独プランはプロバイダ料金も別途必要なので月額料金は高額になりがちです。
高額な初期費用は特典で実質無料にでき、戸建て料金並みの通常料金は無線LANつきONU込みと考えれば、NURO光のコスパの高さはドコモ光以上と考えられるでしょう。
(4)工事期間の比較
フレッツ光(ドコモ光)は国内でシェアトップの光回線であるため、集合住宅では導入済みの建物が多くなっています。
賃貸で前の住人が使用していた場合、派遣工事なしで開通する可能性が高く、その場合の工事は数日で完了します。
一方のNURO光は宅内と宅外で2回工事が行われるために通常は2か月、長い場合だと半年以上かかるケースがあるのです。
開通までの期間は圧倒的にドコモ光が早いですが、NURO光は追加工事扱いにすれば1日で工事を完了させることもできます。
ただし、NURO光の同日工事は関東エリアの戸建限定で、工事が開始されるまでに最短40日も待たされるデメリットがあります。
さらに追加工事費として5,500円が発生し、時間やコスト面でも開通工事に関する対応はドコモ光が優秀と言えるでしょう。
NURO光の工事期間中はWi-Fiレンタルサービスが使える
NURO光は工事期間中に限り、Wi-Fiレンタルサービスを3か月間無料で利用できます。
Wi-Fiレンタルにはいくつか制約があるため、注意点を以下に記します。
- 3日間の通信量合計が10GBを超過すると通信速度が700kbpsに制限される
- レンタル開始から4か月目以降は有料
- 返却されない場合は損害賠償
NURO光の工事期間は長引く可能性が高いため、利用する際には費用が必要になるケースを想定しておくべきでしょう。
返却の際は、Wi-Fiが送られてきた箱に同梱されている受け取り伝票を使用します。梱包した箱を流用することもが可能です。
(5)引越し時の比較
転居、引越しするときは解約か移転先での継続利用のいずれかになるので、ここでは継続利用を前提で解説します。
NURO光もドコモ光も、移転先で継続利用する際には工事費用は新たに発生しますが、両社の最大の違いは費用負担の有無です。
光回線 | 事務手数料 | 工事費 | キャッシュバック |
---|---|---|---|
NURO光 | 3,300円 | 実質無料 | 最大54,450円 |
ドコモ光 | 2,200円 | 2,200円~19,800円 | dポイント2,000pt |
上の表を見てわかるように、移転後にdポイントを2,000pt付与されますが、移転工事費は必ず掛かります。NTTのエリアを東西で跨ぐ場合、工事費が満額請求されるのも注意点です。
対してNURO光は工事費用に初回特典同様に実質無料が適用され、事務手数料のみです。特典適用時の分割費用残債はリセットされ、移転後に再度1か月目からカウントされます。
NURO光は移転時に発生した契約解除料を最大54,450円までキャッシュバックし、さらに初月月額料金が無料で継続利用されます。あくまで前住所での契約解除料のみを補償するものなので、撤去工事費やオプションの解約金などは対象外です。
引越し時の負担が少なく、初月無料で使えるNURO光のほうが引っ越しサポートは手厚いと言えるでしょう。
(6)乗り換え時の比較
他社から乗り換えた場合のNURO光とドコモ光を比較しましょう。
費用 | NURO光 | ドコモ光 |
---|---|---|
事務手数料 | 3,300円 | 3,300円 |
工事費用 | 44,000円~66,000円 | 16,500円~19.800円 |
キャッシュバック | 最大60,000円 | dポイント10,000pt |
NURO光は独自回線のため、基本的には新規扱いで開通工事が必要です。
ドコモ光は光コラボやフレッツ光からの乗り換えの場合、事業者変更・転用扱いとなるのでNTTの光ファイバー網を引き継げます。
両社の最大の違いは、乗り換え後の工事の有無と補償・付与特典があるかないかです。
NURO光は開通工事が必要になる代わりに、前の光回線で発生した違約金を最大60,000円まで補償されます。
ドコモ光は光コラボかフレッツ光であれば工事不要で、さらにdポイントを10,000pt分付与されます。前の回線が独自回線だった場合でも工事費無料でdポイントがもらえて、開通までが早いのが魅力です。
どちらも乗り換えが簡単に見えますが、ドコモ光には違約金補償がありません。
前の回線を解約時に高額な違約金が発生した場合、自費となってしまうのでキャッシュバック補償があるNURO光のほうがサポートは手厚いと言えるでしょう。
(7)セット割の比較
NURO光とドコモ光で用意されているセット割を比較します。
NURO光 | ドコモ光 |
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NURO光のセット割はスマホのほか、電気とガスが用意されています。
それに対し、ドコモ光はドコモの料金プランとのセット割のみです。
ドコモのセット割が使えるのはドコモ光のみなので、ドコモユーザーにとっては唯一となる光回線です。
インフラ系のセット割を提供しているプロバイダは今では珍しくなく、NURO光の強みは数少ないソフトバンクのセット割が使える部分が大きいでしょう。
セット割で光回線を選ぶのであれば、キャリアの乗り換えも検討して使いやすいプロバイダを選択することをおすすめします。
(8)特典の比較
最後に両社の特典を比較しましょう。
主な特典をあげてみると、NURO光が高額キャッシュバックを用意しているのに対し、ドコモ光はdポイントの付与をメインにしています。
dポイントは期間限定ポイントであるため、有効期限があることにも注意が必要です。
NURO光は元々高額キャッシュバックがあるうえに、期間限定でどの特典を選んでも10,000円が上乗せされます。
NURO光 | ドコモ光 |
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どの光回線と比較しても乗り換え補償などを含めてNURO光は優れていますが、ドコモ光は特典面でやや弱い印象を受けます。
豪華特典はNURO光の売りのひとつでもあるので、光回線選びの目安としても注目するポイントです。
NURO光とドコモ光がおすすめな人
NURO光とドコモ光には多くの違いがありますが、結局は選ぶ人がどこを見て使いやすいと感じるかが重要です。
ここで両社の特徴をおさらいしてみましょう。
NURO光 | ドコモ光 |
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2ギガから使える高速通信と豊富な特典、手厚いサポートなどNURO光は豪華な光回線です。その反面、提供エリアの狭さと工事期間の長さがデメリットになります。
ドコモ光は広い提供エリアと安定した通信回線で、ドコモ携帯のセット割が唯一使える光回線です。しかし、キャッシュバックが一切なく、貯まりやすいdポイントは有効期限が短いというデメリットがあります。
NURO光とドコモ光のどちらかを選ぶなら、これらの特徴を踏まえておきましょう。
NURO光がおすすめな人 | ドコモ光がおすすめな人 |
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まとめ
提供エリアや通信速度、特典の数からセット割対応キャリアなど重なる点が少ないので選び方の目安がハッキリしていると言えるでしょう。
光回線をメインとして考えるのは当然ですが、スマホキャリアとの組み合わせを意識すると毎月の通信費用を抑えることも可能です。
今現在で光回線選びや乗り換えでお悩みの人は、自分に必要としているものを見直してみてください。