「嬉野流」解説

アマチュア強豪の嬉野宏明さんが開発した奇襲戦法。
初手▲6八銀！と常識外の一手から始まり、定跡型ではない力勝負に持ち込むことを最大の狙いとする。
先手後手問わず使え、相手が居飛車だろうが振り飛車だろうが柔軟に対応できるのも他の奇襲戦法にはない強みである。「相手にすると面倒くさい戦法の筆頭」とも言われ、コアな愛好家の間では“自分より強い相手に勝てる戦法”の一つとして知られている。

「早石田」解説

江戸時代から指されている超攻撃的な戦法。
飛車を早い段階で大きく横に動かす「振り飛車」の戦い方の一種で、相手が防御を築く前に一気に速攻を仕掛けていく。意外性、決まった時の破壊力はあるが、そのあまりの速攻性ゆえに長年本筋の指し方ではない「奇襲戦法」と言われ多くの棋士に敬遠されていた。
しかし、時代を経て研究、改良が重ねられた"早石田"は現代ではトップ棋士達の間で争うタイトル戦に登場するなどその優秀性が認められる戦法となった。

「4四歩パックマン」解説

2手目4四歩。その歩をすぐに角でとられてしまうことから無意味な手に思えるが、相手がとってきたらすかさず飛車を大きく動かして角を狙い、大乱戦に持ち込むことができる。この手を知らない相手には絶大な威力が発揮される奇襲戦法。

「筋違い角蟻地獄」解説

「居飛車党で、矢倉囲いだけつくれる」という級位者に対して特に有効な戦法。序盤に筋違い角という攻めで歩を一枚手に入れ、その後相手がいつも通り「矢倉」に囲ってきた時、それを一気に破壊する。気付いたときにはもう逃げられない。その怖さはまさに“蟻地獄”のよう。

「アヒル戦法」解説

「角道を開けない」「振り飛車相手に王様を真ん中に置く」「守り駒である金を王様から離す」 。そんな常識外ばかりを重ねた布陣だが、意外なことに全くスキがない。攻める駒は飛車と角と香車だけという、他にあまり類型のない奇襲戦法。

「角頭歩戦法」解説

角の頭は弱点、という将棋をやる人間なら誰もが知っている常識の逆をいく奇襲戦法。序盤早々に飛車角総交換になるような激しい変化も潜んでいる。