ふたりはプリキュア Max Heart

普通の中学生の生活に戻ったなぎさとほのかは最上級生になり、フレッシュな気持ちで新たな年度を迎えた。しかし、役目が終わって眠りについたメップル、ミップル、ポルンがいないことだけは寂しく感じていた。

「あなたは命を持つ全ての者の光。あなたには2人との出会いが待っている」。自分が何者で、どこにいるかもわからない少女は、そんな謎の声に導かれていた。その頃、なぎさたちは新たな使命の重さを思い知らされる。

「12のハーティエル」「心」「生命」。これら3つの要素を集めてクイーンを復活させなければならないのに、見つけたハーティエルの1人である「志」のシークンは、何の手掛かりも持っていなかった。

メップルやミップルがパワーアップしたのに対し、ポルンはいまだに目覚めていない状態にあった。そのため、なぎさの部屋で騒ぐ長老や番人たちの中でひとり落ち込み、その泣き声でなぎさを困らせていた。

戦闘の最中、危機に瀕したプリキュアを助けたいと願ったポルンが、ぼう然と立ち尽くすひかりに駆け寄った。そして両者はまばゆいばかりの光に包まれたかと思うと、まずはポルンがパワーアップする。

サーキュラスに続き、2人目の新たなる闇の戦士・ウラガノスがプリキュアたちの前に立ちはだかろうとしていた。ウラガノスは巨体を揺らしながら、闇の洋館でプリキュアたちの力量を測ろうと画策する。

せっかくの日曜日なのに母は同窓会、父は休日出勤。なぎさと亮太は家事をするよう言いつけられていたが、なぎさは「姉弟で協力して家事をしなさい」という母の言葉を利用し、弟の亮太に面倒を押し付けようとする。

たこ焼き屋台をオープンカフェスタイルの「TAKO CAFE」に改装して第一歩を踏み出したアカネだが、新たな決意を鈍らせるような悩みがあった。商社時代の後輩・中尾が会社への復帰を懇願してきたのだ。

ハーティエルを集めること、さらに集めた後にすることを思案するなぎさたちは、シークンやパション、そしてひかりと今後の相談をしていた。ハーティエルたちは「クイーンの心が収まる場所」に集まってくるらしい。

今日はなぎさが待ちに待ったケーキ工場の見学実習日。ケーキが試食できるとあって朝から待ち切れない。さらに「作り方を覚えて、アカネさんの手伝いで忙しいひかりのためにケーキを作ってあげる」と張り切っていた。

なぎさが部長を務めるラクロス部がリーグ戦に挑むことになった。しかも今期の第1戦なので、部員全員に緊張感と闘志がみなぎる。その一方で、3年生のメグミと1年生のマキの間に険悪なムードが漂っていた。

アカネが経営するオープンカフェスタイルのたこ焼き屋台「TAKO CAFE」が、「なでしこ牧場」の牧場祭で出店することになった。手伝いを頼まれたなぎさとほのかは、半分ピクニック気分で牧場にやってきた。

「まだ夜は寒いからもう1枚羽織っていきなさい。お母さんの言うことが聞けないの」と、なぎさにとっては何かと口うるさい母。しかし、なかなか両親と会えないほのかにとって、それはうらやましいことだった。

卒業式以来、久しぶりに憧れの藤P先輩と会ったなぎさは、いつも以上のハイテンションで大感激。彼が新入生ながらサッカー部のレギュラーに抜擢されたことを知ると、今度の土曜日の公式戦の応援にいくと約束した。

クラスメイトの奈緒と美羽から初めてフリーマーケットに誘われたひかり。ファッションの話題で盛り上がり、男子部やアイドルのことでテンションを上げる2人に、話題に乗り切れないひかりは戸惑うばかりだった。

今週のてんびん座は10年に一度のラッキーウイークだが、中間テストが近いとあってなぎさのブルーな気分は晴れない。そのため、ラッキーカラーである黄色い表紙の雑誌を志穂たちに手渡されても半信半疑だった。

ほのかが部長を務める科学部が今年も研究発表会に挑む。しかし、研究テーマの候補「ゴミと私たち」「雷の発生」のどちらを選ぶかで不穏な空気が流れ始め、今ひとつ研究のイメージが掴めないため棄権者が続出する。

なぎさの一家がほのかを伴いキャンプに行くことになった。目的地は父・岳が母・理恵と結婚する前に発見した穴場らしい。その場所にはほかのキャンパーがおらず、なぎさたち一家の貸し切り状態だった。

12のハーティエルの1人であるインテリジェンからもらったニューアイテムの手帳。なぎさはそれを通学鞄に入れ忘れたことに気づいて家に取りに戻り、そこで両親の会話を耳にしてしまい激しく動揺する。

テストだというのに、クラスメイトの莉奈は窓の外をぼんやり眺めている。志穂もこれに気づいており、相談されたなぎさとほのかも頭を悩ませる。アカネは、莉奈に好きな男の子ができたのではないかと推測するが…。

12のハーティエルの1人であるウィシュンは、ずっと「真実が近づいています」と警告を発していた。なぎさたちには何のことかわからなかったが、実は闇の勢力の側で、ある変化が現れていたのだった。

今年の夏休みはひかりを加え、より楽しくなることは間違いなさそうだった。しかし前回、闇の勢力が「主」と仰ぐ少年とひかりが思いがけず出会ってしまったことで、楽観できない状況が迫りつつあった。

バルデスの圧倒的な戦闘力の前に、これまで以上の危機感を覚えたひかりたち。そこでインテリジェンの助言を受け、一同は彼女が持つ「知恵の書」に記された「6つの柱に囲まれた光り輝く大地」に向かうことにした。

今日からラクロス部と科学部の合同合宿。今年はなぎさがキャプテン、ほのかが部長ということもあり例年以上に活気づいていた。さらに今年はひかりも一緒に参加するとあって、なぎさはいつも以上に張り切る。

なぎさやほのかに助けられるだけの存在でいいのか、自分らしくしていればいいとなぎさたちは言うが「自分らしさ」とは何なのか。そんな悩みを抱えるひかりは、夏休みの課題に取り組んでいるほのかとなぎさを訪ねる。

夏祭りを迎え、なぎさは「今年も藤P先輩と会えるかな」と、早くもハイテンション。だが、不意に突きつけられた疑問に気持ちが曇る。志穂は映画監督を目指しているが、なぎさにはそんな夢すらないのだった。

夏休みの最終日。なぎさは宿題を前日に終え、今日は遊べると思っていたら「自由研究」を忘れていた。普段の生活では体験できないことをレポートにまとめるという作業は、1日で済ますにはあまりにも困難だった。

新学期早々、クラスでは「ベローネのルリ子さん」の噂で持ちきりだった。それは、どの学校にもある怪奇話として古くから伝わるもので、莉奈も志穂も実際に体験してからというもの、すっかり脅えている様子だ。

なぜ「全てを生み出す力」は突然ルルンを虹の園に送り込んだのか。長老は、虹の園で何かしらの変化があり、それに吸い寄せられたのだろうと推測する。もともとルルンは、「未来を紡ぐ光の王女」なのだった。

ルルンが虹の園に来た理由、そして彼女がシャイニールミナスに与えたパワーの秘密もわからないままのなぎさたち。それらの疑問を調べようにも、12のハーティエルの1人、シークンは何も知らない様子だった。

ついに秋のラクロス・リーグ戦が開幕。ベローネ学院ラクロス部も、初戦は絶対に落としたくないと気合十分。ほのかやひかりもなぎさを応援しにきてくれて、これまでの練習の成果を発揮するには文句なしの舞台だった。

学校新聞「ベローネタイムズ」の編集委員になったなぎさ、莉奈、志穂だが、「街角スマイル」コーナー担当のなぎさは、すっかりそのことを忘れている様子。締め切りは明日なのに、このままでは原稿が落ちてしまう。

なぎさの誕生日がやってきた。なぎさが気にしているのは、今年も憧れの藤P先輩に祝ってもらえるのかということ。去年はほのかのおかげで少し甘い思い出ができたため、今年も期待に胸を膨らませるが…。

学生生活最大のイベント、修学旅行に出発。舞妓さん、清水寺、金閣寺においしい弁当。なぎさもほのかも古都の魅力にメロメロだ。その頃、東京にいるひかりは、周囲に漂い始めた不穏な空気を敏感に感じ取っていた。

最高の修学旅行のはずが、ザケンナーや闇の戦士に襲撃されたり、ひかりが来てしまったりと、なぎさやほのかはトラブルに見舞われる。もちろんひかりに悪気はなく、なぎさたちに助けを求めたにすぎないのだ。

兄妹のように仲がいいポルンとルルンだが、あまりにルルンがベッタリなため、さすがのポルンも最近は少々うんざり。しかもひかりが「TAKO CAFE」の手伝いで忙しいため、2人だけの時間が次第に増えてきたのだ。

学院祭の季節が到来。なぎさたちのクラスでは今年も演劇をやることになり、志穂が演出で張り切っていた。彼女は映画の勉強をしたいという目標を持っており、そのため今は頑張って自信をつけたいのだ。

母からほのかに届いたエアメールには「今後しばらくパリに住むことになりました。できたら、一緒にパリで暮らせたらと思います」と記されていた。もしそうなれば、なぎさやひかりとは別れなければならない。

ついにラクロス決勝トーナメントの最終戦を迎える。優勝が懸かっているばかりか、なぎさたち3年生のこれまでのラクロス人生の総決算ともいえる大事な一戦。相手はもちろん、宿命のライバル・御高倶女子だ。

校内バドミントン大会で優勝した亮太に思わぬチャンスが到来。地元のクラブチームから「練習に出てみないか」と誘われたのだ。弟が掴んだチャンスが嬉しいなぎさは、「特訓するぞ」とついていく気が満々だった。

もうすぐ藤P先輩の誕生日。去年はプレゼントを渡し損なったなぎさだが、今年こそは何としてでもプレゼントを渡そうと意気込む。「少し勇気を出せば大丈夫、勇気を出せば何かが変わる」と自分に言い聞かせるが…。

藤P先輩の誕生日にプレゼントを渡すことができたという自信が、なぎさを変えつつあった。そんな時、「ねえ、クリスマスイブに何か予定ある？」と藤P先輩から誘われたなぎさ。遊園地に遊びにいこうというのだ。

前回の戦いで、ついに洋館の少年が闇のパワーを発揮。それは闇の勢力が思い描いている順調な成長なのか、それとも、ひかりの「光のパワー」に触発されただけなのか。現状を把握しているのはバルデスただ1人だった。

なぎさたちももうすぐ中学卒業。しかし、それよりも気になるのは最近のひかりの様子だった。ひかりは闇の動きに対して、自分たちが感じているのとは違う「何か」に、漠然とした不安を募らせ敏感になっていいた。

「ひかりって誰ですか」とアカネも、クラスメイトの奈緒と美風も、すでに彼女の存在を忘れようとしていた。それは前回の戦いの時、「TACO CAFE」で働いていたはずのひかりが姿を消してからだった。

ジャアクキングがついに復活。このままでは虹の園はジャアクキングの闇にのみ込まれてしまう。一方でなぎさとほのかは、「このままクイーンが復活したら、ひかりは一体どうなってしまうのか」と心配していた。

サーキュラス、ビブリス、ウラガノスとの最終決戦には勝利したものの、ブレスは破壊され、プリキュアは立ち上がる気力さえも喪失。さらにそこへバルデスの攻撃が加えられ、もはや抵抗することもできなかった。