仮面ライダーエグゼイド

聖都大学附属病院で小児科に勤務する宝生永夢は、かつて手術によって命を救われた経験があったため医者を志した。研修医として奮闘中だが、気持ちばかりが先走ってドジを繰り返し、医者なのにけがばかりしていた。

仮面ライダーエグゼイドに変身し、ゲームウイルス・バグスターを倒した永夢。だが、10種類ものゲームをクリアする使命を帯びることなど、あまりの急展開に医師としても仮面ライダーとして戦う踏ん切りがつかない。

小児科の研修医をしながら仮面ライダーとして秘密の部署、CR=電脳救命センターのドクターとして活動し始めた永夢。だが、この日も担当の患者である少年・勇樹に逃げられるなど、まだまだ半人前の医師なのだった。

仮面ライダースナイプ・花家大我にガシャットを奪われ、仮面ライダーに変身できなくなった永夢。このままではゲーム病の患者を治すことができないと落ち込む永夢の前に、監察医の九条貴利矢が現れる。

シャカリキスポーツのガシャットを使いレベル3の姿になった黒いエグゼイドに、エグゼイドとレーザーは惨敗。レベル3に対抗するには、ゲーム会社・幻夢コーポレーションの新たなガシャットに頼るしかないようだが…。

ゲキトツロボッツのガシャットを取り戻しレベル3の力を得たエグゼイドに、幻夢コーポレーション社長・黎斗は快くそのガシャットを譲る。一方、永夢は前回のバグスターが誰に感染していたのかを調べる。

仮面ライダーゲンムとの戦いで大きなダメージを負った仮面ライダーレーザーこと九条貴利矢は、今も聖都大学附属病院に入院していた。その病室で、ゲーム病を患った初老の男・岡田誉士夫と出会う。

エグゼイドたちは、ゲーム病患者・岡田誉士夫から分離したチャンバラゲームのウイルスを倒したが、誉士夫の体からはもう一体のバグスターが逃げ出していた。そのバグスターを、スナイプこと大我が追う。

危険なプロトガシャットを利用し、グラファイトが独断で行動に出た。ターゲットは衛生省・大臣官房審議官である日向恭太郎。だが、グラファイトが放つバグスターウイルスにより、思わぬ事態を招いてしまう。

狩猟ゲーム「ドラゴナイトハンターZ」の力を手に入れたエグゼイドは、どのライダーよりも早くレベル5の力を手に入れた。しかし、その圧倒的なパワーを制御することができず、逆に痛手を負ってしまう。

ライダーたちはグラファイト討伐に成功。それは、10あるガシャットのうち9種類のゲームのクリアを意味していた。残りひとつは、黒いエグゼイドこと仮面ライダーゲンムが使用するシャカリキスポーツだ。

黒いエグゼイドの正体は、ゲーム会社・幻夢コーポレーション社長である檀黎斗だった。このことで、監察医・九条貴利矢が本当のことを言っていたことが判明。黎斗の言う究極のゲームとは何なのかを貴利矢が探る。

衛生省は、これ以上ゲーム病ウイルス拡散の事実を伏せられないと判断し、一般に向けてバグスターと仮面ライダーの公開に踏み切った。こうして、ヒーロー・仮面ライダーは国民の知るところとなる。

ゲーム病患者である外科医で、がんも患っている白河一樹に感染したバグスターウイルスを倒すための戦いは、状況が一変。パラドに与えられた謎のガシャットを使用した永夢が、2人のエグゼイドになってしまった。

元放射線科医である仮面ライダースナイプ・大我は、エグゼイド・永夢の秘密を突き止めた。一方、永夢自身は変身の後に起こり始めた頭痛に苦しみながらも、飛彩のもとで外科研修医としての仕事に励んでいた。

飛彩は、永夢がゲーム病患者であるという事実を知ってしまった。しかし、この事実が彼の耳に入った場合、過剰なストレスによって永夢自身が消滅してしまう危険性があるため、飛彩は沈黙を貫く。

休日を過ごす永夢の前に堂々とバグスターが現れた。ハンバーガーのような顔をしたそのバグスターの名前はバガモン。「ジュージューバーガー」というハンバーガーを作るゲームから出てきたゲームキャラクターだった。

飛彩を呼び出した永夢は、「僕に何か隠してますよね」と切り出す。前回の戦いで、永夢がバグスターの味方をしたことに対し、ゲンムが「君の体がそうさせたか」と言ったことなど、多くの謎を解明したい永夢だった。

ゲーム病であることを知ってしまった永夢の体は透け始め、消滅しようとしていた。その後、CRで目覚める永夢の姿があった。永夢の体に何が起きたのかと疑問をぶつけあう飛彩とポッピーの前に、当の永夢が現れるが…。

大我とニコが出かけた先で、どんよりとした表情の高校生がたたずんでいた。ゲーム病の症状が見られたが、ガシャットを奪われている大我には対処することができず、仕方なく永夢と飛彩を呼び寄せる。

刑務所へ刑事が面会に訪ねると、黎斗の父親・檀正宗は「5年前の事件はもう終わったんですよ」と言う。正宗は、バグスターウイルスによる人体消滅事件当時の幻夢コーポレーション社長であり、その罪で服役していた。

レベルXの力を手に入れたゲンム。未知数の力を得た無敵とも思えるゲンムを倒すヒントを得るため、飛彩は監察医務院に来た。ゲンムの秘密を知って葬られた貴利矢が、何かを残していないかを探るためだった。

ついに衛生省からも「檀黎斗の陰謀を阻止せよ」との通達が下る。究極のゲームと呼ばれる「仮面ライダークロニクル」の完成を目前にした黎斗は、自分をゲーム病に侵してまでその目的を果たそうとしていた。

ゲンムとの激闘を終えた永夢は、外科での研修期間が終盤を迎えていた。そんな時、けがをしたバンドボーカルの女性・ソラが永夢と指導医である飛彩のもとに搬送されてきた。そこでソラが突然ゲーム病を発症する。

最近は静かで、ポッピーピポパポの姿が見当たらない。永夢がこの疑問を飛彩にぶつけていた時、電脳救命センターの電話が鳴り響く。さらに2人のゲームスコープに同時に救急通報が入り、2人は別々の現場に急行する。

始まってしまった「仮面ライダークロニクル」のプレイ中、パラドクスは一般参加のプレイヤーたちを倒して終了させ、永夢の目の前で消滅させてしまう。「仮面ライダークロニクル」は、すさまじい勢いで売れていた。

衛生省の発表の影響を受けて「仮面ライダークロニクル」のプレイヤーが減り、ゲーム病の拡散は阻止されたかに思われた。ところが、幻夢コーポレーションの社長・天ヶ崎恋から信じられない情報が公表される。

前回の戦いの最中、永夢が目撃したポッピーピポパポの笑顔。敵のバグスターによって悪に染められたはずのポッピーの変化に、永夢は引っかかっていた。ポッピーを悪いバグスターだとはどうしても思えないからだ。

絆の力で何とかポッピーピポパポを取り戻した永夢だったが、安心している場合ではなかった。突然、パラドが永夢を操り始めたのだ。永夢は「やってやろうじゃないか。最高にスリリングなゲームをな」と言い放つ。

レベル99のパラドクスに叩きのめされたエグゼイド、ブレイブ、スナイプ。パラドは永夢に感染したまま彼の体を思いどおりに操り続けていた。そんな時、途方に暮れるライダーたちにポッピーピポパポが力を貸す。

まさかの檀黎斗の復活に一同は動揺を隠せず、「なぜ復活できたのか」と疑問をぶつけあう。そんななか、黎斗の口から「消滅者のデータを削除したわけではない」という気になる発言が飛び出した。

エグゼイドたちは「仮面ライダークロニクル」をクリアすべく、上級バグスターに挑む権利を得た。上級バグスターとはパラドクス、グラファイト、ラヴリカで、これは仮面ライダーたち4人との最終決戦を意味していた。

仮面ライダークロノスは檀正宗だった。クロノスは、ゲームを静止する「ポーズ」という技を使いラヴリカを瞬殺した。クロノスの登場に、ラヴリカの仲間であるバグスターたちばかりでなく、CR側も動揺を隠せない。

飛彩が永夢たちを裏切った事実が、CRのメンバーたちの心に重くのしかかっていた。もし飛彩が正宗の目的のために働くとすれば、その理由はひとつしか考えられない。そんな時、パラドとグラファイトがCRに現れた。

ブレイブ・飛彩と仮面ライダーレーザーターボという味方を得た正宗。「仮面ライダークロニクル」の規模を拡大するため、邪魔な存在である仮面ライダーたちを狙う正宗の命を受け、レーザーターボが始動する。

幻夢コーポレーションが「クロノス攻略クエスト」というゲームイベントを発表。目的は「仮面ライダークロニクル」のプレイヤーの数を増やすためだ。その危険性を知りながらも、多くの人々がイベントに参加する。

ムテキゲーマーに変身を遂げたエグゼイドが、ついにクロノスを退けた。エグゼイドが規格外の強さを手に入れたことが気に入らない正宗は、恋人の魂を人質にして飛彩に永夢を消すよう命令を下す。

変身解除した大我に容赦ない攻撃を加えたグラファイト。重傷を負った大我は病院に搬送され、心臓を傷つけられている可能性も出てきた。このレベルの外科手術が可能なのは飛彩しかいないらしい。

クロノスはエグゼイドの力を奪うため、パラドクスに直接手を下すことを決断。パラドクスは徹底的に叩きのめされてしまう。しかしエグゼイドはパラドを助けるため、クロノスの前に立ちはだかった。

パラドが消滅したことを受け、ほかのライダーたちはクロノス攻略へと動きだす。ブレイブ、スナイプ、ゲンム、レーザーがハイパームテキガシャットを交代で使うことで、クロノスのポーズの能力を攻略しようと試みる。

「仮面ライダークロニクル」は正宗の能力でリセットされた。永夢と同じように、人類で初めてのバグスターウイルスに感染した「オリジナル」である正宗の、「ハイパームテキさえなければ」という思いが覚醒したのだ。

「仮面ライダークロニクル」のラスボス・ゲムデウスがついに誕生。ゲムデウスを倒せばゲームは終了する。ところが、ゲムデウスの誕生と同時にウイルスが街に蔓延。感染者が増え続け、病院にも患者があふれだす。

倒されたゲムデウスが正宗に取り込まれ、ゲムデウスのウイルスが発生した。ゲムデウスクロノスという異様な姿になった正宗は再びライダーたちの前に現れ、ニコを「仮面ライダークロニクル」のゲーム世界へいざなう。

ゲムデウスクロノス打倒の先にあったのは、最悪のゲームステージだった。ゲムデウスクロノスは体を肥大させ、最強のラスボスへと変貌。ゲムデウスウイルスのゲーム病の被害はさらに拡大していた。

仮面ライダーたちは、クロノスとゲムデウスの分離オペに成功。さらにゲムデウスワクチンにより、自身の命と共にパラドがゲムデウスを消滅させた。しかし、仮面ライダークロノスは生き残っていた。