聖戦士ダンバイン

夜の街角から見知らぬ世界へと引き込まれたショウ。そこは地上と海の狭間にあるバイストン・ウェル。領主・ドレイクから人型兵器ダンバインを与えられ「聖戦士」として歓待されるショウの前に、謎の敵が現れた。

父が謀反を企てていると訴えるドレイクの娘・リムル。そんな時、同国の領主でリムルの想い人・ニーの父・ロムンからドレイクへの招待が申し入れられる。ショウは、一級騎士のバーンと共にロムンの館へ向かう。

バーンによるギブン家への夜襲を見たショウは、リムルからドレイクの野望を聞き、共にドレイクのもとから脱出してロムンの息子・ニーのもとへ赴く決意をする。決行はバーンがロムンの隠し工場を襲撃に出る時だ。

吸血獣ボンレスが襲い迫る森で必死にニーを捜すリムル。彼女を捜すショウはマーベルと再会し、リムルから聞いた全てが正しかったと確信してニーと対面。しかしニーは、ドレイクのもとにいたショウを信頼できない。

ニーを艦長とするオーラシップ「ゼラーナ」の仲間となったショウ。だが、目前のリムル救出に失敗し、荒れるニーに仲間の心はきしむ。いたたまれずキーンがシュットで飛び出すが、飛行獣ギャラウーが襲いかかる。

ゼラーナにダンバインの武器を渡すため、約束の地である月の森に向かうニーの父・ロムン。だがそこには、バーン配下のガロウ・ランたちとショウへの復讐心に燃えるガラリア、そしてトッドが待ち受けていた。

偽りの告発を届け、ドレイクは正規軍の旗を手にした。そのギブン家の長となったニーは1人でドレイク城に侵入し、リムル救出を図る。今を戦う若者たちと、はるか遠くを見据える策謀が城の奥で交錯する。

ドレイクがミの国討伐に出発。リムルとシルキーを救出する機会が訪れた。不協和音のゼラーナから単身ラース・ワウに向かったショウからニーに急使が送られるが、ガラリアとドッドが彼らの前に立ちふさがる。

ドレイクの侵攻を食い止めるため、フェラリオの指導者・ジャコバの住む水の国へ向かうゼラーナ。だが、その行為はジャコバの怒りを買う。追い返された一同の前には、ドレイク軍に踏みにじられた村々が広がる。

小さな村は戦に蹂躙され、その一端を父が担っていると知ったキーンは、父の真意を確かめようと接触を試みる。そして、一族を守るため強者に就く道を選んだ父に、忠誠の証としてゼラーナ討伐が課せられていたと知る。

ミの国王・ピネガンはゼラーナを迎え入れると共に、和平交渉のため重臣・ショタンをドレイクのもとに送る。だが、ドレイクが返したのがショタンの遺体だったため戦闘が始まり、ドレイク軍は圧倒的な戦力で迫る。

ゼラーナは、ラウの国王・フォイゾンが住むタータラ城に迎えられる。ダンバインの開発技術者たちも合流し、城の技術者と共に新たな技術革新が予感されるなか、ガラリアとトッドが奇襲を仕掛けてきた。

戦果を上げられないトッドたちに業を煮やしたドレイクは、新たに3人の地上人を呼ぶが、その1人はなんと軍時代のトッドの先輩・アレンだった。焦るトッドはガラリアと共に独断でゼラーナに襲いかかった。

ドレイクによるエルフ城侵攻を予測し、フォイゾンはゼラーナを向かわせる。途中、リの国に協力要請の書簡を届けるゼラーナのもとに、早くもエルフ城がドレイク軍に包囲されたという知らせが届く。

ゼラーナはフラオンから城の守護を命じられるが、ドレイク軍を奇襲する方が有利であるとニーも城の重臣たちも判断する。だが、戦の道理を解せないフラオンはゼラーナへの援護を断固拒否し、奇襲は失敗に終わる。

バーンが地位を失い、この好機にガラリアは、オーラ増幅器を持つバストールでダンバインを襲う。増幅されたガラリアの悪しきオーラに呼応して膨らむショウのオーラ力は、オーラバトラーと共に2人を弾き飛ばした。

街に甚大な被害を出してしまったショウは防衛隊に投降。だが、話を理解できない地上人はショウらを宇宙人と決めつけ、一度は逃げ延びたガラリアだが、味方のいない地上は戦場より過酷なため、再び東京上空へ向かう。

ショウの両親が説得に現れるが、息子への想いより社会的立場を選択。自分に銃を向ける母に絶望し、もはや居場所のない地上との決別を胸に、ショウはガラリアとオーラ力を併せてバイストン・ウェルへ戻る決意をする。

ショウは1人残されたが、自身の生命の危機からエレが発した霊力が偶然にも彼を呼び戻す。フォイゾンのもとに帰還し、聖戦士の称号が与えられたショウは、直ちにクリスタルの森で戦うゼラーナへと急行する。

今やショットの一兵卒にまで落ちたバーンは、戦果を上げようと試作機・レプラカーンで手負いのゼラーナに向かう。一方、単独で夜襲に出たショウがバーンの策略で拉致され、オーラロード開放の秘密の暴露を迫られる。

ラース・ワウから脱出を果たしたリムルだが、今度はガロウ・ランに追われ、ニーに代わってショウが救出に向かう。だが、リムルの身はミュージィの手に落ちてしまい、ショウはリムル奪還に向けてさらに奮戦する。

「宿敵の娘」であるリムルを迎えたゼラーナクルーの目は冷たい。ニーもその立場から味方になってやれず、リムルは自ら信頼を勝ち得ようと戦士としての特訓を開始。そんな時、ジェリルが襲い迫る。

リムル奪還を狙うミュージィは、ゼラーナとはぐれたキーンのダーナ・オシーを発見。追尾の末、ゼラーナに潜入するが、目当てのリムルはゼラーナの一員として認められたいとの焦りから、陽動作戦に引っかかる。

ドレイクの兵器工場を各個撃破に出るゼラーナだが、動きを読んだアレンたちの待ち伏せで、はショウ窮地に立たされる。その時、ビショットの戦士となり、ショウへの執念に生きるトッドが2人の間に割り込んだ。

フォイゾンから新型オーラバトラーを得てナの国防衛に向かうゼラーナを、ふたつの影がつけ狙う。きしくも再会したトッドとバーンは共同戦線を張り、リムルの確保とダンバイン打倒へと行動を起こすが…。

ジェリルに母を殺されたエレが身を寄せたが、ゼラーナはビショットとドレイクの集結阻止に出る。しかしエレの霊力は、ドレイクの巨大オーラ・バトルシップの出現を予見。そして、ドレイク軍が圧倒的な戦力で迫る。

砂嵐が吹き荒れる不思議な地に飛ばされたショウは、ガロウ・ランに追われる美少女・シーラと出会う。そこへ、ダンバインも歯が立たない装甲を持った怪獣が現れ、シーラを守るショウは苦戦を強いられる。

フォイゾン王は、カラカラの谷を本陣にドレイク軍との全面戦闘に備える。ドレイク出撃の情報を受けたゼラーナは、王と前線に立つ。そして、ついにウィル・ウィプスがその威容を現し、フォイゾンも切り札を使う。

民を守るため重臣たちが城へ戻るが、ドレイクはゴラオンの未完成を見抜いて双方を強襲。ついにタータラ城は陥落し、ドレイクを討つべく単身ウィル・ウィプスに取り付いたフォイゾンのボチューンも落ちてしまう。

ドレイク軍の兵器工場であるラース・ワウを叩く決断をする一同。しかし、その前に水牢にとらわれたシルキーを救うべく先行するショウたちは、ジャコバの見えない加護のもと、救出に成功するが…。

憎悪に満ちた謎の黒いズワァースが、ショウとマーベルに突然襲いかかる。ナの国によるオーラ・バトルシップ、グラン・ガラン建造を知ったドレイク、ビショットも動き出し、オーラ・マシンの戦闘が拡大していく。

自らの命と引き換えに放たれたジャコバの霊力により、全ての戦人とオーラ・マシンは地上界へと追放されてしまう。世界各地に突如として現れるオーラ・マシンとそして戦士たち。それでも黒騎士はショウを追う。

かつての事件を知る防衛隊に誘導された硫黄島基地で、マーベルが操るダンバインの位置を知ったショウは、直ちにアメリカへと赴き、再会したマーベルと共に浮上したオーラ・マシンの情報把握を急ぐ。

仲間との合流を急ぐゼラーナは、手に入れたアンテナでゴラオン、グラン・ガランの行方を探る。その行く手を阻むゼット隊、ビショット配下のガラミティ軍、さらには地上軍まで入り乱れて戦いが広がっていく。

ゴラオンを訪問した青年特使を黙殺し、地上軍は核攻撃に出る。しかし、オーラ・バリアーに守られたゴラオンは核をも跳ね返した。一方、卑劣な同胞を恥じる特使とエレの間にほのかな恋が芽生える。

地上には地上の戦い方があった。情報戦に備えるゼラーナは、ゴラオンの金塊と引き換えに大手情報機器メーカーから最新鋭の機器と人材を確保する。その間にも、ビショット配下の精鋭・ビアレス隊がゴラオンに迫る。

レーダーでグラン・ガランの位置を確認したゴラオンは移動を開始。これをサーチしたジェリルは、オーラ力でギリシァ軍を洗脳し、「現代のジャンヌ・ダルク」として戦闘機を率いて、ショウたちに襲いかかる。

グラン・ガラン欲しさに、シーラに偽りの協力を申し出る地上軍のニジェンスキー。持参した手土産は、美しい工芸品に見せかけた時限核爆弾で、それに気づいたマーベルは、ダンバインで爆弾をはるか上空へと運ぶ。

トッドが捕らえたマーベルを人質にし、ビショットはグラン・ガランとゴラオンの明け渡しを迫る。しかしシーラは、あえてマーベルを捨てても、この機会にゲア・ガリングを落とす策に出るのだった。

思うように運ばないビショットとの攻防に一計を案じたシーラは、ゲア・ガリングを内部から潰そうとショウに偽装投降策を任ずる。ショウは名演技でビショットをまんまとだますが、黒騎士はこれを見破った。

自ら英国女王に接見し、戦闘終結のため協力を請うシーラ。快諾した女王の呼びかけにヨーロッパの各国軍が連合し、ゲア・ガリング総攻撃に加わる。そんななか、ショットの旧友・ジャバの砲撃でシーラが重傷を負う。

ビショットはオスロ住民にゲア・ガリングの修理を強要。エレはシーラに代わり英国女王を通じノルウェー政府にゲア・ガリング攻撃の許可を求める。正反対の2人に対し、地上人の反応は明快だった。

ショウの奇策も実らずロンドンに危機が迫る。落ち込むショウの姿に心痛めるマーベルは、思わず捨て身の攻撃に出た。そんな時、ショウの中で爆発するマーベルへの想いが巨大なオーラ力となり、ハイパーを呼び起こす。

傷ついた身を押してドレイク軍に戦いを挑むシーラ。急報を受けたゼラーナが援軍に駆けつけるが、戦いの憎しみが生む巨大なオーラ力を得たトッドが襲いかかった。甚大な被害を受け、グラン・ガランは特攻を覚悟する。

誇りを懸けて、ウィル・ウィプスとゲア・ガリングの合流阻止へと動くゴラオン。戦いによって増大を続ける悪しきオーラにより、ショウに襲いかかるトッドもついにハイパー化し、ショウは誘発の危機に陥ってしまう。

なぜかグラン・ガランに投降を申し出るミュージィの言動に敵意はない。だが、リモコンによる戦闘機特攻によりゲア・ガリングが甚大な被害を受けた時、ミュージィは自らの精神操作を解いて牙をむいた。

ついにゼラーナは撃沈し、クルーは辛くも脱出を果たす。最終決戦が迫るなか、ゲア・ガリングを脱出したリムルと再会したドレイクは、娘からルーザの不貞を知らされる。後戻りの許されぬこの戦いの元凶は妻だった。

悪しきオーラ力によりハイパー化した黒騎士がグラン・ガランに迫る。だがエレは、自身の命と引き換えに黒騎士からオーラ力を奪った。一方リムルは、バイストン・ウェルに混乱をもたらした母・ルーザに銃を向ける。

地上とバイストン・ウェルの存亡を懸けてぶつかりあうドレイク軍とシーラ軍。キーン、マーベルが戦いの中に散り、ニーはドレイクと刺し違えた。それでも、私怨のためだけにバーンはショウに襲いかかる。