デジモンセイバーズ

3度の飯より喧嘩が好きで、「日本一の喧嘩番長」を自称する少年・大門大=マサル。いつものように喧嘩に明け暮れていたある日、マサルの前に「ラプター1」と呼ばれる恐竜のような奇妙な生物が姿を現した。

人間界で問題を起こしたデジモンは、全てデジタルワールドに強制送還しなければならない。デジモン監視組織「DATS」に連れ戻されたマサルは、子分のデジモン、アグモンが同じ目に遭うと聞いて急いで逃げ出した。

DATS日本支部に帰ってきたエースメンバー、トーマ・H・ノルシュタイン。彼はオーストリア貴族の血を引き、マサルと同い年ながら、13歳でストックホルム王立科学大学を首席で卒業した超頭脳の持ち主だった。

秀才メンバーのトーマとチームを組むことになったマサルとアグモン。しかし、両者の歯車は全くかみあわない。トーマはマサルとアグモンを無能呼ばわりし、自分たちの足かせにしかならないと毛嫌いした。

「チームを組め」と隊長に指示されるもマサルとトーマの仲は最悪。ドリモゲモンのデジタルワールド逃亡を許してしまったことで、決定的な溝が生じてしまう。そんななか、任務失敗に罪の意識を感じたトーマだが…。

夕食の卵焼きの最後の一切れをめぐって口論を始めたマサルとアグモンは、険悪な雰囲気になっていく。これがきっかけで言い争いはエスカレートし、互いに「絶交だ」と決定的な破局を迎えてしまった。

マサルがトーマに頭を下げた理由はマサルの妹・知香にあった。明日は知香の誕生日なのだが、マサルは追試で一緒にいられなくなり、父親代わりとしてトーマに「一日だけ家族になってほしい」と頼むのだった。

新曲のダウンロード数が700万件に達したという人気歌手・華村祢音。そんな彼と、男に縁のなさそうなヨシノとの熱愛が発覚と思われたが、それは祢音のマンションにデジモン反応があったための潜入捜査だった。

現在7連勝中のプロボクサー・早瀬。けがから復帰するや華々しい連勝を飾り、次はいよいよ世界戦。しかしその裏には、デジモンの影が見え隠れしていた。対戦相手がことごとく体調不良に見舞われていたのだった。

トーマの邸宅に招待された知香、マサル、アグモンだが、無神経にも壺の値段を聞いたり、テーブルマナーを無視したりとやりたい放題。そのあまりの品のなさに、恥ずかしさでパニックに陥る知香だったが…。

アグモンがつまみ食いをしたせいで、新たなおやつを調達することになったマサルは「しらとり庵」に出かける。テレビでも取り上げられる人気の和菓子店とはいえ、友達の家だから何とかなると踏んだのだ。

これまで発生したデジモン犯罪は、全て人間の欲望に触発されたものだった。しかも人間界とデジタルワールドの次元の壁は、何者かの手で崩されつつあるらしい。そんなトーマの報告にDATS本部は色めき立つ。

人間界に落ちて孵化し、知香の友達になったピヨモンを取り戻そうと、デジタルワールドからファルコモンとメルクリモン=究極体が来た。ピヨモンは卵の状態で奪われ、マサルたちは敗北を突きつけられる。

最近のデジモン犯罪にメルクリモンが絡んでいるのなら、デジタルワールドに乗り込みメルクリモンを討伐しようと意気込むマサルたち。そこで長官は、今こそ10年前の出来事を話す時だと、みんなに過去を打ち明けた。

メルクリモンを倒すため、デジタルワールドに飛び込んだマサルたち。無限氷壁の山を目指すなか、人間界のビル群を思わせる谷に差しかかった一行は、無数のドクグモン=成熟期に襲撃され一網打尽にされてしまう。

仲間はファルコモン!? モーレツ！ ブロッサモン

目的地の無限氷壁を前にして、イクトとファルコモンが襲ってきた。しかも、前回の戦いでイクトたちを「人間に味方した裏切り者」と判断したゴツモンがマンモン=完全体を仕掛け、一同を雪崩の餌食にしようとする。

メルクリモンがいる無限氷壁を前にしたマサルたち。そこにあの謎の老人が現れた。マサルにデジヴァイスを与え、今まで何度も忠告してくれた通称「おっちゃん」は、どうやらイクトの秘密を知っているようだった。

総大将・メルクリモン=究極体と対決したマサルたちだが、彼ら3人のデジモンを完全体に進化させるという収穫はあったものの、結局はメルクリモンの圧倒的な力を見せつけられ、逃げ帰るのがやっとという惨状だった。

イクトの両親が日本アルプスにいるという事実を長官から知らされたマサルとヨシノは、イクトとファルコモンを連れてその地に向かおうとしていた。だが父・野口憲治は、母・美鈴のいない所で意外な態度に出る。

実の母を前にしても「俺はデジモン、人間の母などいない」と反発して逃げ出してしまったイクト。一度はマサルたちに保護されるが、どこにも居場所がないと感じていた彼は、すぐにDATS支部を飛び出してしまう。

デジタルゲートを好きな場所に出現させるという超技術で、デジモン軍団を追い返した謎の人物は、かつてのマサルの父の助手で自称デジモンオタクの倉田博士だった。そして、マサルたちにある大問題が降りかかる。

突然消えたサーベルレオモンのデジ玉、バトルに参加した謎のデジモンの正体など、謎が謎を呼ぶなか、転送機の修理が完了。「再びデジタルワールドに突入できる」と喜ぶ暇もなく、再び不穏な空気が漂い始める。

マサルたちはメルクリモンのもとに到着し、人間とデジモンの対立の原因を作った人物を知る。兵士を連れてデジタルワールドに来て、イクトやファルコモンを育てたユキダルモンを消滅させた人物は、倉田博士だった。

全ての「悪」は、デジモンの完全抹殺を企て、自作のデジモン、ギズモン:ATをけしかけメルクリモンに致命傷を与えた倉田だった。せっかくメルクリモンとわかりあえたかもしれないのに、とマサルたちは怒りに燃える。

人間とデジモンの間にできた亀裂を作った倉田の暴走を止めないと、絶対に平和が訪れないことを確信したマサルたち。だが、事の真相を掴んでデジタルワールドから帰還した彼らが知ったのは、DATSの解散だった。

マサルたちは倉田の暴挙を止めるべくDATS本部を目指していたが、目の前で本部が爆破されてしまった。倉田は本部ビルを巻き込んでまでデジタルゲートを粉砕し、マサルたちのデジタルワールド突入を阻止したのだ。

倉田のデジタルワールド侵攻を止めるため、マサルたちは三たびデジタルワールドに突入。だがそこで待ち受けていたのは、倉田によって改造された次世代のデジモン=デジモンに変身できる3人の若者だった。

前回の戦いでマサルたちが偶然発した強大なデジソウルは、コウキたちにも影響を与えていた。コウキは初めての敗北に納得できない。一方のマサルたちも、その代償としてデジヴァイスが使用不能になってしまう。

さらなるデジソウルにより究極体の力を得たマサルたちは、バンチョーレオモンが示してくれた「聖なる都」を目指して歩き続けていた。そんな彼らの前に、超大型カメ型デジモン、エルドラディモン=究極体が現れる。

「聖なる都」と呼ばれ、多くのデジモンが住む巨大カメ型デジモン、エルドラディモン。ここを倉田軍団との戦いの拠点にした。旗印になるのは、かつてこの都を救った「救世主」大門スグルの息子・マサルだ。

倉田軍団はデジタルワールドに侵攻し、デジモンを絶滅させようとする。それを阻止すべくやってきたマサルたちは、ついに最後の戦いに挑もうとする。トーマはすでに倉田軍団の1人、ナナミを倒していた。

倉田との戦いは次なる展開を見せようとしていた。何と彼の策略で、エルドラディモンが人間界に送り込まれてしまった。人間界は大騒ぎになり、「謎のモンスター来襲」と報道されて不安に包まれる。

倉田との戦いは最悪の形で第1ラウンドを終えた。人間界へと持ち越された大戦争では、守るべきエルドラディモンが撃破され、さらにトーマが実家であるノルシュタイン家の黒服に連れ去られてしまった。

倉田の手下として、マサルたちの前に現れたトーマとガオモン。妹・リリーナの病を治すには倉田の手を借りるしかなく、苦渋の選択だったはず。だが、そんな事情を知らないマサルたちは戸惑うばかりだった。

「妹・リリーナの不治の病を治してあげよう」という倉田の誘いに乗り、マサルたちを裏切ったトーマ。彼はスパイをしていたイクトとファルコモンを攻撃し、完全に倉田側に寝返っていたが、一方でおかしな点もあった。

トーマが仲間に戻ったことで、阻止されるかと思われたベルフェモンの復活。しかし倉田自身がベルフェモンと融合することで、それはついに究極体=ベルフェモンレイジモードへと進化してしまった。

トーマとガオモンがチームに戻り、アグモンもついにデジタマから復活した。倉田を吸収したベルフェモンは依然、都市部を好き勝手に破壊しているが、チームが完全に元に戻った今、恐れるものは何もない。

ベルフェモンを倒し、倉田の野望がついえたと誰もが思ったが、彼の最後の行動が新たな脅威をもたらした。倉田が破裂させた時空振動爆弾の影響で、日本を含む世界各国の時空の壁が一気に崩壊したのだ。

倉田が時限振動爆弾を爆破させた影響で、次元の壁が崩れてしまった。バンチョーレオモンがデジソウルで支えてくれているが、このままではデジタルワールドと人間界、両者が衝突するのは時間の問題だった。

デジモンの神・イグドラシルを名乗り、人間界の消滅をロイヤルナイツに命じた大門スグル。彼は猛反発する息子・マサルにも他人のように接した。しかも、息子ともどもトーマやヨシノらも抹殺しようと図る。

人間の敵になった大門スグル博士。そんな父の真意を知りたいマサルは、ひとりデジタルワールドに乗り込む。一方ヨシノやイクトたちは、人間界への攻撃を開始したロイヤルナイツ配下・ナイトモンの軍団に対抗する。

次元振動爆弾の影響で今や次元の壁が崩壊し、ぶつかる危機に瀕している人間界とデジタルワールド。デジモンの神にしてマサルの父・イグドラシルは、人間界を消滅させるよう親衛隊のロイヤルナイツに命じていた。

人間界への攻撃をロイヤルナイツに指示した大門スグル博士。マサルはそんな父の真意を確かめるため、パートナーのアグモン、そしてデジタルワールドで再会したゴツモンを伴って父がいる世界樹を目指す。

ロイヤルナイツの1人、クレニアムモンに勝利して、マサルたちはデジタルワールドを貫くようにそびえ立っている巨大な世界樹にたどり着く。ここが、デジモンの神を名乗るマサルの父が待ち構える目的地だ。

人間界に落下しようとしていたデジタルワールドを、身を投げ出して支えていたバンチョーレオモン。人間界にやってきたクレニアムモンは、そんな彼と入れ替わると、すぐにデジタルワールドへ行くよう伝えた。

デジタルワールドで繰り広げられるイグドラシルとの最終決戦。大門博士の魂を宿したバンチョーレオモンが捨て身の行動に出てくれたが、撃破できたのは仮の姿だけ。そしてついに、イグドラシルの巨大な本体が現れた。

最後の戦いに挑もうとしているマサルとアグモン。敵はデジモンの神を名乗るイグドラシルだ。自らが推進する「デジモン進化計画」が失敗に終わったと判断し、人間もろともデジモンを滅ぼそうとしたのだった。