暗界神使

キョウコウは行方不明になった友人・ショウエンを捜すため、廃墟となったある別荘に入り込んで調査を開始する。その際、突如SNSで参加者に自殺を教唆する“シャドーゲーム”と関係する事件に巻き込まれてしまい…。

意識を失い、目覚めたキョウコウは体に謎の印が刻まれたことと、友人であるショウエンの存在が抹消されたことに気づく。そして、西区別荘を開発した不動産会社・秋水グループの社長である廖が自殺したことを知り…。

秋水グループ本社から家に戻ったキョウコウを待ち受けていたのは幽冥使者だった。そして、秋水グループ本社で見たふたつの影が幽冥使者だったことを知る。キョウコウは幽冥使者から“生死帳”の存在を聞かされ…。

キョウコウ一行は霊御神使のメンバー・ウンランと共に霊御台の本部がある蓬莱を目指すが、その途中で何者かから襲撃を受ける。意識を失ったキョウコウは、10年前に自分が継父を殺したと誤解された事件を思い出し…。

霊御台のリーダーであるリクキョウギは、キョウコウに試練を与えた理由と追跡の印、そして謎の少女に関してキョウコウに説明した。そして、トウテツがキョウコウの体に入れたのは“凶獣の力”という特殊な力だった。

キョウコウは謎の少女・アリの襲撃に遭い、少女の幻影の世界に引き込まれる。幻影の中でキョウコウは友人であるショウエンに関する少女の記憶の断片に触れる。さまざまな記憶に触れ、キョウコウは衝撃の事実を知る。

トウテツがダムの底に落ちた後、キョウコウは友人であるショウエンのことが頭をよぎる。キョウコウは、アリを救おうとしたショウエンは今の妖魔となったアリの姿を望んでいないはずだと考え、アリを取り押さえる。

大手財閥社長の息子が2人のボディーガードと、ある山に入り、山中で遭難する。帰り道を探す途中、自称「赤泉村村民」の老人と3人は出会い、帰り道の案内をされ、「赤泉村」で一晩夜を過ごすことになる。

トウテツは、シュウブンカイの魂の半分が失われてしまっている症状はシャドーゲームに関連している“鎮魂石”と関わっている可能性があると判断する。そしてトウテツは事故現場に調査に行くことを決める。

店のいざこざに巻き込んでしまったお詫びとして、畢方はキョウコウとシロキジを店の奥の部屋に招待する。キョウコウは畢方に対して、普通の式神の力ではなく、神の力“火神祝融の力”を借りたいと打診する。

壊してしまった宝物を賠償できないキョウコウは、そのゲームに参加するしかなかった。ゲームの最中に、キョウコウは「宝エン閣」側がいかさまを働いていることを発見するが、証拠を掴めず、3回とも負けてしまう。

博打が終わった後、「宝エン閣」の主である祝融は「祝融の力」の秘密を説明した。「祝融の力」は失われた魂を取り戻すが、その力は1回しか使えない。そして、祝融はキョウコウの力が暴走した原因も説明し…。

3人は事件の発生地である員丘山の近くにある村にたどりつき、村民から赤泉村と不死民の伝説を聞かされる。伝説では上古時代に村民たちが誤って不死の木の実を食べ、赤泉の水を飲んで、不老不死になったというが…。

キョウコウ一行は山に入り、シュウブンカイが残した足跡を発見する。その足跡をたどって山の奥地に入り、ある坂にたどりつく。そこで突如謎の怪物が現れ、キョウコウとシュウブントウたちに襲いかかる。

キョウコウとシュウブントウはようやく土の中から脱出する。その後、2人が泉の水の音に沿って道を探していると、ある老人と出会う。その老人はシュウブンカイたちの時と同じように道を案内し、2人を村に連れていく。

蛇と戦うキョウコウたちはその蛇が本当の蛇ではなく誰かの式神が変化した存在であることに気づく。そして地下室に「霊御神使」がいると察する。地下室にいる「霊御神使」はモクケンウンとセイウだった。

棺桶の中のものはすでに瘴気の侵食で怪物になっており、生き物の気配を感じて動き始めた。警備を撒き、墓室で3人と合流したモクケンウンは、一刻も早くこの場所を立ち去ることを助言し、4人は撤退するが…。

キョウコウとモクケンウンが落ちた場所は洞窟下部の地底湖であった。洞窟の壁には壁画があり、その壁画の内容はある屍魔を封印する陣“七星束魂陣”の結び方を示していた。モクケンウンは陣の危険性を説明し…。

洞窟を進むキョウコウたちは巨大な鍾乳洞にたどりつく。洞窟の壁にはたくさんの穴があってどの穴の中にも棺桶が置いてある。そして巨大な蚩尤の石像がある。石像の下にある台に「不死民」の由来が記載されていた。

“祝融の力”によって洞窟にいた怪物たちは全て燃えてしまう。モクケンウンたちは巨大な衝撃を受けて卒倒してしまう。力が爆発し、意識を失う寸前のキョウコウは、赤色の光が自分の体に入っていくのを感じる。

ゲンメイの命を引き換えにした行動を駆けつけた“シロキジ”が阻止し、代わりに瘴気の処理をする。そして村民たちもこの場所にたどりつき、これまで隠されてきた村にまつわる謎の真相が明らかになる。

赤泉村の事件はようやく解決した。しかし、ゲンメイはこの員丘山が幽冥界に近いため、キョウコウが死ぬはずだった運命に逆らったことが幽冥界に気づかれる可能性があり、早く離れたほうが良いとアドバイスする。