「楽天モバイルの電波って悪いの・・?」
楽天モバイルは、電波が悪いのではないかと心配になりますよね。どんなに料金が安くても、ネットに繋がらなければ意味がありません。
結論から言うと、大きな心配は要らないのですが楽天回線の特性上、遮蔽物に弱いです。そのため、地下や建物内で電波が途切れることがあります。
今回は、楽天モバイルの電波について徹底解説。田舎で使えるのか、電波改善の手段はあるのかなど詳しく解説していきます。
楽天モバイルと合わせてLINEMOも検討したい
LINEMO(ラインモ)とは、ソフトバンクが提供するスマホ向けの格安プランです。最近、楽天モバイルを検討していたけど、最終的にLINEMOを選ぶユーザーが増えています。
理由としては、
- LINEMOの方が通信品質が良い
- 小容量プラン(3GB)はLINEMOの方が安い
- 契約時の特典としてPayPayポイントがたくさん貰える
- LINEの利用は一部サービスを除いてデータ消費しない
などの利点があるからです。楽天モバイルには、独自のデータ無制限や専用アプリによる無料通話特典などがありますが、それらが不要ならLINEMOを選ぶといいでしょう。
LINEMOは初期費用&解約金が無料なので、もし気に入らなければ後から楽天モバイルに戻ることも可能です。
2023年12月現在、LINEMOは最大12か月無料なので、無料期間だけでもお試ししてみるといいでしょう。
なぜ?楽天モバイルの電波が悪い理由
バンド3特性により屋内で繋がりにくい
楽天モバイルの電波は屋内で繋がりにくいケースがあります。自宅くらいのスペースなら問題ありませんが、大型商業施設や高層ビルにて局地的に電波が入りにくくなります。
屋内で繋がりにくい理由は、楽天モバイルがバンド3を利用しているから。
バンド3は1.7~1.8GHzの高周波を使用しているのですが、プラチナバンド(700~800MHz)と比べて遮蔽物に弱い特性があります。
バンド3は極端に電波が弱いわけではありませんが、周波数が高いため電波が届きにくいのです(一般的に低周波の方が電波が届く)。
電波の通りにくい建物の地下や中央部分にいるとき圏外になることがあります。
屋外は基本的に問題なく繋がる
屋内では一部で繋がりにくくなる楽天モバイルですが、屋外では基本的に問題ありません。
口コミで屋外でも繋がりにくいとの声をたまに見かけますが、恐らく街のWi-Fiを掴んでしまっているのが原因であると推測されます。
もちろん屋外でも悪条件が重なれば電波を掴みづらくなるケースはありますが、それはドコモ・au・ソフトバンクも共通です。
楽天モバイルは、電波を掴んでいるときは平均40Mbpsくらいの速度で快適に通信できます。
地下鉄はau回線で繋がりやすい
地下鉄をよく利用する方は、通勤・通学中に回線が途切れるのでは?と心配でしょう。楽天回線は地下に弱いのですが、パートナー回線であるau回線で繋がるときがあります。
パートナー回線は今後廃止されるため心配ではありますが、執筆時点ではau回線の品質で地下鉄でも快適な通信が可能です。
【朗報】2023年6月から楽天回線のエリア外でもデータ使い放題に
2023年6月から楽天最強プランの提供が開始しました。楽天最強プランは、料金は従来と変わらず、パートナー回線(auローミングエリア)でのデータ容量が無制限にパワーアップしました。
楽天最強プラン | |
---|---|
月額料金 | ~3GB:1,078円 3~20GB:2,178円 20GB~:3,278円 |
契約事務手数料 | 無料 |
データ高速無制限の対応エリア | 全エリア (楽天回線エリア、パートナー回線エリア) |
テザリング | 無料 |
5G通信 | 無料 |
かけ放題 | 無制限かけ放題:無料(要Rakuten Link) 15分かけ放題:月額1,100円 |
変更点
- これまで:パートナー回線エリアはひと月あたり5GBまで
- 今後:楽天回線エリアもパートナー回線エリアもデータ使い放題
このアップデートのおかげで、楽天回線が繋がりにくい場所でもau回線にて高品質な通信が可能に。楽天モバイルの電波が悪い場所に行っても、以前より繋がりやすくなっています。
田舎だと楽天モバイルの電波はさらに悪い?
楽天モバイルは都市部しか繋がらないのでは?と地方にお住まいの人は心配になるかと思います。結論から言うと、現在は都会と田舎で電波の入りやすさに対する差は無くなってきています。
サービス開始当初は、都市部を中心に楽天回線エリアが広がっていましたが、現在は地方までエリアが広がっています。
なお、楽天モバイルでは2023年3月には都会・田舎に関係なく全エリアがカバーされると発表していました。
その宣言通り、2023年12月現在、楽天モバイルの人口カバー率は99%を突破して、田舎でも電波が入るようになっています。
楽天モバイル公式より引用
以下、地方で楽天モバイルを使用している方の口コミです。
よく聞かれるけど、少なくとも大阪市内・府内、鳥取とか和歌山とかの旅行先に行った感じで、楽天モバイルに特に不満はなし。
鳥取の日本海沿岸を電車で走った限りでも、楽天回線が結構通ってる。たまにデパ地下の奥で繋がらないのが不満な程度だろうか。
— まいまる(ユレ) (@jupetta) April 25, 2022
本日、試しに大阪、京都、兵庫で楽天モバイルを使ってみましたが、ネット回線、特に問題なし。私が動いた場所・範囲に限定されますが。#フリーランス #楽天モバイル
— 萩原宏宗 | 関西 | フリーウエディングプランナー (@hirox1970) May 16, 2022
皮肉なことに、楽天回線は大型商業施設や高層ビルに弱いため田舎より都会の方が繋がりにくいとの意見もあります。
人が近寄らない山奥までは電波が届かないかと思いますが、一般的に人が住める地域なら田舎の方がむしろ使いやすいと言えるでしょう。
楽天モバイルで使用されている回線
大前提として、楽天モバイルで使用されている回線を理解しておきましょう。楽天モバイルでは、自社の回線と合わせてau回線を併用しています。
楽天モバイルの回線
- 楽天回線エリア:データ無制限
- パートナー回線エリア(au):データ無制限 ※
※2023年6月より月5GBの制限から無制限にアップグレード
楽天モバイルのメインはあくまで楽天回線で100%のエリア拡大を目指しています。楽天回線の電波が入るかどうかが、重要なポイントです。
終了予定だったパートナー回線は継続中
楽天モバイルのパートナー回線(ローミング提供)は2023年3月で終了予定でした。しかし、2023年12月時点でも、パートナー回線は継続中です。
当初の発表では、楽天回線のみで運営される予定とされていましたが、むしろ2023年6月の楽天最強プラン移行に伴い、パートナー回線の利用機会が増えるようなアップデート(使えるデータ通信量が5GBから無制限に改善)が行われています。
基地局との距離や通信環境から端末が自動でパートナー回線を選択する仕様となっていますが、今後もしばらくは継続されることでしょう。
楽天モバイルの電波は今後改善される?
楽天モバイルは完全仮想化したクラウドネットワークで回線を構築しており、当初の計画よりは遅れていますがエリア拡大は概ね順調に進んでいます。
仮想化ネットワークの概要
今後は、人工衛星にて通信インフラを整えるそうです。なお、カバー率は現在99%を超えており、エリア拡大の目標はほぼ達成したと考えていいでしょう。
「災害時でも安心できるように」との目標もあるそうでさらに期待がかかります。
楽天以外の3キャリアは99%カバーの実現となっていますが、楽天モバイルは100%を目指すと公言しています。
人工衛星によるカバーが成功すれば日本だけでなく世界全体が楽天回線エリアになる可能性も秘めています。
楽天モバイルの仮想化について、さらに専門的な内容を知りたい人は以下の資料を参考にして下さいね。
参考資料:楽天モバイルの仮想化の取り組みについて
【地域別】楽天モバイルの電波に関する考察
2023年12月時点で、99.9%のカバー率を達成した楽天モバイル。以前は地域別でカバー率にばらつきがありましたが、現在は人が住むエリアなら問題なく繋がると考えて問題ありません。北海道
北海道は札幌や函館を中心にエリア拡大が進んでいました。道北はやや遅れている印象でしたが、現在は、パートナー回線と合わせてカバーされています。
ですが、念のために道北の人はエリアを事前確認をしておいた方がいいでしょう。
東北地方
青森県・岩手県・宮城県・秋田県・山形県・福島県
東北地方は、各県の県庁所在地からエリア拡大が進んでいました。県庁所在地以外の地方は、岩手県・山形県・秋田県が少し遅れている印象でしたが、現在はカバーされています。
関東地方
東京都・茨木県・栃木県・埼玉県・千葉県・神奈川県・群馬県
人口の多い関東は、他の地方より優先的にエリア拡大していました。関東圏なら地方にお住いの人も、全域がカバーされていると考えて大丈夫でしょう。
中部地方
新潟県・富山県・石川県・福井県・岐阜県・静岡県・愛知県・山梨県・長野県
中部地方は、静岡・愛知・岐阜が急ピッチでエリア拡大していますが、他の県が遅れている印象でした。
長野県と山梨県は遅れながらエリア拡大していた印象です。現在は、どの県でも繋がります。
近畿地方
大阪府・京都府・三重県・滋賀県・兵庫県・奈良県・和歌山県
近畿地方は、速いスピードでエリアが拡大していました。田舎でも関係なく、すべての地域がカバーされています。
中国地方
岡山県・広島県・山口県・鳥取県・島根県
中国地方のエリア拡大は全体的に遅れていました。今でも、田舎の方は、一部でパートナー回線が中心となるかもしれません。
四国地方
香川県・愛媛県・徳島県・高知県
四国は県庁所在地を除いて、楽天回線が行き届いていないエリアでした。現在は、エリア拡充されており繋がります。
九州地方
福岡県・佐賀県・熊本県・大分県・宮崎県・鹿児島県
九州地方は、福岡県を中心に比較的早くエリアが拡大していました。南九州が少し遅れていましたが、現在は繋がります。
沖縄
沖縄県は、本島を中心にエリア拡大が進んでいました。宮古島や石垣島はやや遅れていましたが、現在はパートナー回線との併用により全域がカバーされています。
後悔しない!契約前に楽天回線の電波を掴むか確認する方法
楽天モバイルに契約する前に手持ちの端末で本当に楽天回線を掴めるのか知りたい場合、簡単にテストできる方法があります。
【楽天回線の電波を掴めるのかテストする方法】
iPhone
- 「設定」アプリをタップ
- 「モバイル通信」をタップ
- 「ネットワーク設定」をタップ
- 「ネットワーク設定」のスライドをOFFにする
- 電波のリストに「Rakuten」か「440 11」が表示されているか確認する
Android
- 「設定」アプリをタップ
- 「モバイルネットワーク」をタップ
- 「ローミング設定」をタップ
- 「データローミング」をタップ
- 「手動選択」をタップ
- 電波のリストに「Rakuten」が表示されているか確認する
電波のリストに「Rakuten」または「440 11(iPhoneの場合)」が表示されているなら、その場所は楽天回線(バンド3)を掴みます。
Androidは機種によって表記が変わるため、上記の確認手順で進められないときはLTE回線状況チェッカーアプリで調べられますよ。
楽天モバイルで電波が悪いときの対策方法
対処法
- 屋内で電波が悪いなら場所を移動する
- Rakuten Casaを導入する
- 電波改善要望を出す
- サブ回線として試してから本契約に移る
- 通信障害が起きていないか確かめる
屋内で電波が悪いなら場所を移動する
屋内で電波の入りが悪いときは、単純な対策ですが場所をずらすのが一番です。
自宅で電波の入りが悪いなら後述するRakuten Casaの導入や電波改善依頼を行った方がいいのですが、外出先なら諦めて場所を変えてしまいましょう。
建物内では窓から遠い位置で電波が入りづらいので、なるべく窓際に寄るのが有効的。また、地下だと電波が入りづらいので、地上に出ることを優先させましょう。
Rakuten Casaを導入する
Rakuten Casa(楽天カーサ)とは屋内に楽天回線エリアを設置できるサービスです。基地局(ホームアンテナ)なので別途ルーターは必要です。
ルーターを用意出来たら、アクセスポイントとして使用できます(Wi-Fi接続OK)。自宅の電波が悪い人は重宝したいサービスです。
Rakuten Casa
利用イメージ
注意点として、Rakuten Casaを利用するには楽天モバイル指定のインターネット回線の契約が必要です。
以前は楽天ひかりに限られていましたが、現在はフレッツ光やJ:COMも対象となっています。
なお、Rakuten Casaの利用自体は無料です。端末は無料で貸し出してくれますし、月額料金もかかりません。
初回のみ事務手数料として3,000円が請求されますが、同額の3,000ポイントを後から還元してくれます。
電波改善要望を出す
楽天モバイルでは電波の不具合に関するお問い合わせが可能です。電波改善してほしい住所を指定して要望できるため、ピンポイントで対応してくれる可能性があります。
依頼方法は、まず通信・エリアに関するお問い合わせのページにアクセス。「お問い合わせ種別」で「電波改善要望」を選択します。
電波改善要望を選択
次に、「エリア・電波改善要望の場所」にて住所を申告しましょう。
確実に対応してくれる・・と約束はされていないので、その点には注意して下さい。
サブ回線として試してから本契約に移る
楽天モバイルは、初期費用&解約金がかかりません。そのため、金銭的なリスクを抑えたうえでお試しができます。
注意点として「1GB以下なら0円」の特典は2022年6月で終了なので完全無料ではお試しできません。
初月は日割りなので数百円で収まりますが、多少の費用がかかることは覚えておきましょう。電波の入り具合をチェックするだけなら、数日もあれば十分です。
なお、サブ回線として申し込み電波の状況が問題ないと分かったら、いったん解約して今度はメイン回線として再契約(MNP乗り換え)して下さいね。
完全無料でお試しする手順
- MNPなしで楽天モバイルに新規申し込み
- 届いたSIMカードで自宅や職場の電波状況をテスト(1GBを超えなければ料金はかからない)
- 問題なければいったん契約した回線は解約
- メイン回線として新たな契約でMNP乗り換えする(同じ名義で再契約してOK)
通信障害が起きていないか確かめる
頻度としては低いのですが、楽天モバイルではたまに通信障害を起こすことがあります。通信障害に関する情報はこちらのページで確認可能です。
ほとんどの障害が1~2時間で復旧していますが稀に長引く可能性もあるので、気になる人はチェックしておきましょう。特に災害が起きたときは要チェックです。
危ない!楽天モバイルはおすすめしない?
電波に少しでも不安があるならおすすめしない
楽天モバイルは、電波に少しでも不安がある人にはおすすめしません。使い物にならないほどではありませんが、ドコモ・au・ソフトバンクと比べると、遮蔽物に弱いです。
特に、大型商業施設や高層ビルで働く人は日常的に電波が入りにくくなる可能性があります。スマホ代を下げるなら、楽天モバイルではなくLINEMOやahamoを使った方がいいでしょう。
たまに電波の入りが悪くなることに対して絶対許せない人も楽天モバイルの契約は控えるべきです。後から後悔する可能性があるため、楽天モバイルを選ばない方が無難です。
楽天モバイルに契約すべき人
楽天回線の特性上、ドコモ・au・ソフトバンクと比べて電波の弱い楽天モバイルですが、必ずしもおすすめしないわけではありません。
ユーザー数が急増する結果が示す通り、デメリットを上回る魅力があるのも事実です。以下、楽天モバイルが向いている人をまとめました。
おすすめできる
- 端末を実質0円または大幅値引きで購入したい
- 最新のiPhoneを他のキャリアより安く買いたい
- データ無制限のスマホでポケットWiFi化させたい
- データ通信費だけでなく通話料を節約したい
やはり、楽天モバイルが向いているのは安さを最重要視する人でしょう。キャンペーンが非常に強力で、ポイント還元により端末代金をタダ同然で入手することも可能です。
スマホセットで申し込みたい人には非常におすすめできます。
また、格安でデータ無制限を使えたり通話料を完全に0円にできるのも他社にはない魅力。
「局地的に電波が入りにくくなることもある」といったことに許容できるなら、楽天モバイルはすべての格安SIMの中でトップクラスにおすすめです。
まとめ
楽天モバイルの電波状況は、現状完璧とは言えません。楽天回線で使用する高周波のバンド3が遮蔽物に弱いからです。
通信エリアは今後全国区になので問題ありませんが、局地的に電波が入りにくくなる現象は簡単には解消されないと思われますので注意して下さい。
なお、都会と田舎の差は無くなってきており、現在は遮蔽物が少ない田舎の方が使いやすい状況になりつつあります。
楽天モバイルは違約金なしで解約できるため、気になる人は実際に契約して電波状況を試してみることをおすすめします。