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デカ劇レギュラー放送

  • 私鉄沿線97分署 HDリマスター版

    私鉄沿線97分署 HDリマスター版
    あらすじ

    97分署に万引き犯の通報があった。片山が問題のスーパーに向かうと店の奥には小さな男の子がいた。事情を聞くと、かれこれ3日も親が帰ってこないという。仕方なく男の子を97分署でしばらく預かることになったが、そこへ逮捕された凶悪強盗犯が連行されてきて・・・(第1話『プレハブだからSOS !! 』より)。

    キャスト

    渡哲也、小西博之、長門裕之、鹿賀丈史 ほか

    制作年

    1984年初放送

    話数

    全89話

    (c)国際放映

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『私鉄沿線97分署』『刑事貴族』に見る、90年代型刑事ドラマの傾向とは? 〜前編〜

  • '90年代の主流、“トレンディドラマ”とは?

     トレンディドラマという言葉がある。“トレンドなドラマ”という意味だが、1980年代末期〜1990年代(〜2000年代初頭?)の我が国のTVドラマ界はまさに“トレンディドラマ”の時代だった。現在でも月9(げつく)、つまりフジテレビ系毎週月曜日夜9時からオンエアされる1時間ドラマを“トレンディドラマ”と一部マスコミが呼び続けている程、トレンディドラマは鮮烈な知名度と認知度を一定の世代に残している。
     そもそもトレンドとはアルファベット表記で“Trend”で、「大辞泉」によれば“傾向。趨勢(すうせい)。ファッションの流行や経済変動の動向など”を意味する英語である。すなわちトレンディドラマとは時代の趨勢、潮流、流行をストレートに反映したドラマ、という意味になる。面白いのは、このトレンディドラマと呼ばれる一連のドラマ作品群のいずれもが、時代を反映している……というよりその存在自体がトレンドとなっていた点。つまりファッション、インテリア、グッズ・アイテム、音楽、さらにはライフスタイルに至るまでの文化・生活経済全般が、逆にドラマから発信されていたのだ。その背景には、1980年代半ば(1986年)以降に我が国を席巻した史上空前のバブル経済とその崩壊があった。バブル経済の終焉自体は1992年と言われているが、バブル経済自体の余波は1990年代中頃までは続いており、その余波こそが幾多のトレンディドラマを生むことになる。

    高度経済成長の終焉からバブル経済へ-

     そんな時代に放送された刑事ドラマも当然、トレンディドラマの影響を受けることになる。それも急激に……ではなく、バブル経済の膨張と衰退に足並みを合わせるかのようにじわじわと。
     そういう意味では、約5年続いた『西部警察』シリーズの後番組が『私鉄沿線97分署』(84年)だったことは実に象徴的だった。そこにはレイバンのサングラスを着用し、黒スーツに黒革のコート、革ジャンに身を包み、ショットガンやマグナムで武装。特殊装備内蔵の専用スーパーカーやオートバイを駆り、日本全土を揺るがすテロリストや凶悪犯罪者たちを追う刑事像はもうない。あるのはもうじき新設されるという、私鉄沿線にある一警察署のプレハブ作りの仮庁舎と、そこに自転車や普通の自家用車で通う、等身大の警察官と刑事たちと、彼らが追うありふれた小犯罪と犯人たち……ある意味、『西部警察』とは対極に位置する世界観といえる。

    『私鉄沿線97分署』、『刑事貴族』に見る“90年代的世相”

     『私鉄沿線97分署』第5話「ご近所だからデスマッチ」(脚本:一色伸幸/監督:手銭弘喜)では、近隣のお年寄りたちに夜毎「ワシの酒が呑めんのか!」とばかりに呑めぬ酒を強要される気弱な大学教授(下條アトム)がある夜ついにたまりかね、ご老人のひとりを殺害。小心者でナイーブな一小市民の哀しい犯罪が描かれ、その心情に共感するヒロシこと片山大刑事(時任三郎)が、やはり呑みつけない酒をグッと呑み干して終わるラストがなんとも印象に残るエピソードとなっている。この話に代表されるように、登場人物から設定、発生する事件に至るまですべてが等身大で、現実に起こり得る、リアルなテーマ(本エピソードにはさらに不発弾まで絡んでくる)を扱っていた。バブル経済の黎明期には、もはや荒唐無稽な世界観より等身大で自然体のドラマが好まれる傾向にあったのだ。
     それから少し進んだ時代の『刑事貴族』(90年)は、よりバブル色の強いトレンディドラマ的世界観を呈し、時折、舘ひろし演じる主人公の牧俊介警部補が、大門団長譲りのショットガン(同じ物が流用された)をぶっ放す回があったりするものの基本、オシャレでイケメンの美男美女刑事たちが、それ程苦悩し、哀しむこともなく犯罪者を逮捕し、事件を解決していた。泉裕史刑事(布施博)が警察手帳を盗まれ悪用される第5話「その時、天使がささやいた」(脚本:金子裕/監督:長谷部安春)にしたところで、それ以前の刑事ドラマでは盗まれた刑事が悪用された事件に衝撃を受け、自責の念にかられて激しく苦悩する、暗くヘビーな展開になるところを、牧を始め仲間たちが軽妙に泉をフォローし、見事手帳を奪い返すまでをややコミカルに描いていた。このエピソードなどはまさに放送された1990年という時代のノリそのものと言って差し支えないだろう。

    後編はこちらから
    ・70年代的刑事ドラマの美学は 青春の挫折
    ・情熱・悔し涙からしらけ・オシャレの時代へ
    ・トレンディドラマとしての刑事ドラマ

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捜査報告〜テキサス&ボン編(第168〜216話)〜

  •  本作『私鉄沿線97分署』の“私鉄”とは主に東京・神奈川県の間を通る東急田園都市線のことを指している。
     このドラマは東京都多摩地域西部の多摩川市という架空の都市を管轄とし、田園プラザ(架空の地所名)に庁舎を新設した所轄警察署=97分署を舞台に、そこに配属された刑事・巡査たちが管轄内で発生する様々な事件解決に臨む姿を描いた刑事ドラマで、1984年10月28日〜1986年9月14日まで、テレビ朝日系毎週日曜日20:00〜20:54に放送された。
     なんと! その前の番組は『西部警察 PART-III』!! ガラッと趣を変えての放送となったが、大門団長こと渡哲也は医師免許を持った警察官=検死官にして警視・榊俊作役で連続出演。時任三郎演じる片山大、坂口良子演じる本多杏子ら若手刑事たちの良き相談役となりつつ事件解決へと導いていく……という設定はともかく、『西部警察』シリーズとは打って変わっての穏やかで落ち着いた地方都市……よりは都会的な町を舞台に繰り広げられる身近な人間模様が好評を博し、約2年弱全90話というロングラン放送となった。
     なんといっても庁舎の完成を待たずして開署を優先させたため、庁舎が仮のプレハブ作りという設定が作品を視聴者にグッと身近に感じさせていた。その仮庁舎は撮影にあたり二つ設置され、ひとつは先述の東急田園都市線たまプラーザ駅南口の駐車場に設置され、もうひとつは神奈川県横浜市山内図書館前の空き地に設けられた。当然その庁舎はもうないものの、庁舎のロケセット近辺、文字通り私鉄=東急田園都市線の沿線で撮影されたロケ風景の一部は、20年弱を経た今もうっすらと当時の面影を残していたりする。
     そこで本コラムでは、比較的当時の雰囲気を残しているロケ地を、2012年8月現在、手持ちのデジタルカメラで撮影した最新画像でご紹介。

    1. 東急田園都市線たまプラーザ駅

     

    2番線渋谷方面のプラットホームであり、97分署の最寄り駅=プラットホームでもある本作にとっては記念すべき駅。ピクニックに出かけようとしたブルこと松元良平(小西博之)らを警官が引き止めて事件発生を伝え、ピクニックファッションのまま乗車して現場に向かったこともあった。


    2. 東急田園都市線たまプラーザ駅・南口

     「たまプラーザ サウスプラザ」。我らが97分署、仮庁舎があった辺り。すっかり立派になりました。


    3. ユリノキ通り

     

     たまプラーザ団地内を通る往路。様々な場面で使われたが、奈良龍治(鹿賀丈史)が運転する覆面パトが無線連絡を受けてUターンし、現場に向かうシーンなどが有名だろう。


    4. 美しが丘第3号歩道橋

     たまプラーザ団地から少し行ったところにある歩道橋。第1シーズンのオープニングにて、ブルが犯人と格闘していた場所。映像ではこのあと、ミニパトで駆け付けた相原恵子婦警(早見優)が背後からこっそり犯人を警棒で叩いてKOしようと思ったら、それがブルの頭だったというオチが着いていた。


    5. 東急田園都市線鷺沼駅

     線路脇の坂道。第1話で榊(渡)の運転する自動車が突然エンスト。そこを出勤途中のヒロシ(時任)が通りがかり、榊にあるものを用意させ、それをファンベルト代わりに使って応急処置をしたという場所。さて、あるものとは一体!?


    モデル:北川舞
    Official Brog http://ameblo.jp/26maipon/

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