戦争に揺れる激動の昭和を駆け抜けたヒロインを壮大なスケールで描く波乱万丈の一代記。ヒロイン・桜子(さくらこ)は、音楽を愛するお転婆な少女。好きなピアノで身を立てたい─桜子の強い望みは、家族に降りかかる災難と、戦争によって断ち切られようとしていた。しかし桜子は、様々な人々との出会いに励まされ、音楽への思いを燃やし続ける。もう一つのテーマは家族。突然一家の大黒柱を失った4人きょうだいが、戦火の中でも明るく支え合う姿は、家族という感覚が希薄になりつつある現代の人々に大きな感動を与える。物語は、連続テレビ小説の舞台になるのが初の、八丁味噌の産地としても知られる徳川家康生誕の地、愛知県岡崎市から始まる。
昭和4年、8歳の桜子は、八丁味噌の蔵元で味噌桶に落ちてしまう。お転婆なのは母親がいないからと心配した周囲の人々は、父に見合い話を持ち込む。が、桜子は大反対。いたずらで見合いの席を目茶苦茶にして、祖父の家の納屋に逃げ込んだ桜子は、母の形見のオルガンを発見し、母を恋しく思う。そんな桜子をみた父は再婚を思い止まる。8年後(昭和12年)。女学校に通う16歳の桜子は、好きなピアノで身を立てたいと、東京の音楽学校への進学を希望する。卒業したら見合いして結婚するものと思っていた家族は大反対。唯一の理解者だった父も災害に見舞われる。しかし桜子は諦めず、数々の障害を乗り越えて、ついに音楽学校を受験するが…。('06年・全156話) |