解説

第八回文化庁メディア芸術祭大賞、第九回手塚治虫文化賞新生賞を受賞した、こうの史代原作の同名マンガを映像化。過去と現代、時代の違う二人の女性の生き方を通して、せつなくも温かく、命の尊さと平和への願いを描いた名編。

8月特集＜終戦の夏～あの日を忘れない＞

あらすじ

原爆投下から13年後の広島。戦時中に疎開させた弟・旭を養子として出し、母と2人暮らしの皆実(麻生久美子)は、想いを寄せる男性の存在に幸せを感じつつも、被爆した心の傷や生き残った罪悪感に苦しんでいた。一方、現代の東京で暮らす七波(田中麗奈)は、家族に内緒で出かけた父・旭(堺正章)の後を付けて広島へと行き着き、そこで叔母・皆実の残した想いや家族のルーツを見つめなおす、かけがえの無い時間を過ごしていく。